保育士のボーナスはいくら?年間賞与84.8万円・月給の約3か月分(令和7年)
求人票の「賞与年2回」という一行だけでは、実際いくら出るのかは見えません。ボーナスは「月給の何か月分か」で見ると、初めて自分の年収に翻訳できるからです。この記事は、保育士の年間賞与を公的統計で確かめ、月給の何か月分にあたるかに直したうえで、賞与が園によって振れる理由——法律上の位置づけと、公立・私立の決まり方の違い——まで整理します。
保育士のボーナスはいくら?(年間賞与の全国平均)
まず全国平均から。厚生労働省の賃金構造基本統計調査(令和7年)で、保育士の「年間賞与その他特別給与額」は84万7,900円。同じ調査の平均月給(きまって支給する現金給与額)は28万5,700円なので、賞与は月給のおよそ3.0か月分という計算になります。
| 項目(令和7年・全国平均) | 金額・月数 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 84万7,900円 |
| 平均月給(きまって支給する現金給与額) | 28万5,700円 |
| 賞与は月給の何か月分か | 約3.0か月分 |
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」一般労働者・職種(保育士/企業規模計10人以上・男女計)。月数は年間賞与÷平均月給で算出した目安。
年収で見ると、月給28.6万円×12か月に賞与84.8万円を足しておよそ428万円。このうち賞与が占めるのは年収の約2割弱です。求人票の月給だけを見て年収を暗算すると、この賞与分がまるごと抜け落ちてしまう。逆に言えば、賞与の月数は年収を左右する大きな要素だということです。
「賞与年◯か月」は、なぜ園によって振れるのか
平均が約3か月分でも、実際の求人票は「年2か月」から「年4か月以上」まで幅があります。理由は、ボーナスの位置づけにあります。賞与は労働基準法などで義務づけられた賃金ではなく、支給するかどうか・いくらかは園の就業規則や賃金規程で決まるもの。だから園ごと、年ごとに変わりうるのです。
| 区分 | 賞与の決まり方(一般的な傾向) |
|---|---|
| 公立(公営)の保育所 | 地方公務員の給料表・期末勤勉手当に準じる傾向。相対的に安定しやすい。 |
| 私立の保育所・認定こども園 | 園の規程・方針・業績によって幅が出やすい。処遇改善等加算の配分方針も影響しうる。 |
一般的な傾向の整理です。実際の支給は各園の規程・年度により異なります。
最後に
保育士の年間賞与は約84.8万円、月給のおよそ3か月分で、年収の2割弱を占めます。ただしボーナスは義務づけられた賃金ではなく、園の規程や公立・私立の別で振れる部分。だからこそ「年◯か月」の中身を確かめることが、年収を正しく読む近道です。月給も含めた給料全体は保育士の給料はいくら?平均月給・年収・手取りを公的データで整理、賞与にも溶けうる加算のしくみは保育士の処遇改善手当とは?処遇改善等加算の仕組みを制度から整理、手当が明細に見当たらないときの確かめ方は処遇改善手当がもらえない?給料への反映と確認ポイントで扱っています。
・厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」一般労働者・職種(保育士/企業規模計10人以上・男女計)
※本文中の金額・月数は上記公的資料に基づく全国平均の概況です。賞与は法律上の義務ではなく、施設形態・地域・業績・雇用形態により異なり、支給されない場合もあります。最新の詳細は各公式資料および各園の規程をご確認ください。
求人票の賞与欄を並べて読むと、同じ「年3か月」でも中身が違うことに気づきます。
賞与の月数を見るとき、わたしが必ず確かめたいのは「何を1か月分とみなした3か月か」です。基本給ベースの3か月と、諸手当込みの総支給ベースの3か月では、手にする額がかなり変わる。もう一つ、求人票の「賞与年◯か月」は多くが前年度実績で、翌年を保証するものではありません。だから金額そのものより、基本給がいくらで、それに対して何か月か、そして実績か固定か——この3点を面接で聞けるかどうか。処遇改善等加算が賞与に溶けて反映されている園もあるので、明細のどこに乗るかまで確かめられると、年収の見え方がぶれなくなります。