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官公庁ウォッチ

「今後の保育政策を考える会」始動|保育士求人倍率3.88倍の背景

官公庁の発表を、公表資料まで遡って確認する週次コラムです。今週は、こども家庭庁が中長期的な保育政策を議論する新しい会議体を立ち上げた動きを取り上げます。会議名や日程だけでなく、そこで示された数字の出どころまで整理します。

今週の動き

令和6年12月20日にこども家庭庁が公表した「保育政策の新たな方向性」は、令和7年度から10年度末を見据えた保育政策を(1)地域のニーズに対応した質の高い保育の確保・充実、(2)全てのこどもの育ちと子育て家庭を支援する取組の推進、(3)保育人材の確保・テクノロジーの活用等による業務改善、の3つの柱で進めるとしていました。今回の会議は、この方向性や社会情勢の変化を踏まえ、保育政策の中長期的課題を議論するためにこども家庭庁成育局長が関係者を集めて立ち上げたものです。第1回では「保育政策の新たな方向性」を踏まえた今後の在り方と、その他中長期的に検討が必要な事項の2点が議題になりました。

保育士の有効求人倍率 3.88倍(令和8年1月・全職種は1.27倍)
平成30年1月時点は保育士3.38倍・全職種1.68倍でした。
出典:「一般職業紹介状況」(職業安定業務統計、厚生労働省)/こども家庭庁「今後の保育政策を考える会」資料2(令和8年7月14日)

所感

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💡 まひるの着眼点|求人倍率は「悪化」ではなく「高止まり」
資料2の数字を見ての読み

会議の資料に出ていた有効求人倍率は、平成30年1月の保育士3.38倍から令和8年1月の3.88倍へ、8年間でむしろ上がっています。この間、処遇改善等加算をはじめとした施策が積み重ねられてきたことを踏まえると、「対策をしてこなかったから足りない」という単純な説明では、この数字は説明がつきません。資料が同時に示す0〜5歳人口の推計は、2020年の479.0万人から2070年には307.6万人まで減る見通しです。子どもの数が減っても保育士の需給がゆるまないという構造そのものが、今回の会議の出発点になっているように読めます。

議論の対象も、保育所の提供体制や配置だけでなく、こども誰でも通園制度、障害児・医療的ケア児・外国人児童の受入れ、病児保育や夜間保育まで論点として挙げられていました。求職者として見るなら、まず注目すべきは「保育士等の処遇改善」「地域における人材確保の取組強化」「保育士以外の幅広い人材・テクノロジーの活用」の3点です。ここでの議論が、数年先の求人票の書かれ方や配置の実態に効いてくる可能性があります。第1回は論点整理の段階で、資料には次回開催日やとりまとめ時期の記載はありませんでした。続報が出た際にあらためて追います。

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参考データ(出典)
・こども家庭庁「今後の保育政策を考える会の開催について」(令和8年7月13日) https://www.cfa.go.jp/press/f70337e8-5f70-4003-90a4-022c26e1c464
・こども家庭庁「今後の保育政策を考える会」第1回(令和8年7月14日)資料1・資料2 https://www.cfa.go.jp/councils/meetings/kongo-hoikuseisaku/01
・「一般職業紹介状況」(職業安定業務統計、厚生労働省)令和8年1月・平成30年1月分(上記資料2に引用)
※本文中の数値は上記公的資料に基づく概況です。最新の詳細は各公式資料をご確認ください。