広告(PR)|保育士の転職サポート診断/運営:tsukurou.com
トップへ
官公庁ウォッチ

保育士の配置基準、4・5歳児は前年より後退——直近調査を読む

官公庁の発表を、公表資料まで遡って確認する週次コラムです。今週(7月20日〜26日)は、こども家庭庁・厚生労働省の発表を確認しましたが、保育士・保育所の制度に直接関わる新しい発表は見当たりませんでした。代わりに、こども家庭庁が公表している最新の配置基準実態調査を読み解きます。

今週の動き

7月20日〜26日の期間、こども家庭庁・厚生労働省の報道発表・審議会情報を確認しましたが、保育士・保育所の制度に直接関わる新しい発表はありませんでした。

所感

4・5歳児の配置基準「25:1」を満たす施設の割合は、令和7年7月1日時点で93.9%。前年(94.4%)より0.5ポイント下がっています。「配置基準の改善は年々進んでいる」という前提で読むと、この数字は意外に映るかもしれません。

施設の配置改善状況(令和7年7月1日時点・全体)

  • 3歳児「15:1」達成:97.2%(前年96.2%から+1.0pt)
  • 4・5歳児「25:1」達成:93.9%(前年94.4%から-0.5pt)
  • 1歳児「5:1」配置を実施:87.7%
  • 1歳児配置改善加算の取得率(取得予定含む):47.1%

出典:こども家庭庁「特定教育・保育施設における職員の配置改善実態調査」結果概要(令和7年7月1日時点、令和8年3月版基礎資料に掲載)

未実施施設に今後の改善時期を尋ねた設問では、4・5歳児で71.8%、3歳児で61.4%が「未定」と回答しています。基準そのものは令和6年度に改正済みでも、現場の人材確保が追いついていない施設が一定数残っている、という状況です。

まひるのアイコン
💡 まひるの着眼点|「配置はできているのに加算が取れていない」施設の多さ
同じ資料の1歳児のパートを読むと、少し違う種類のギャップが見えます。

1歳児を「5:1」で配置している施設は87.7%まで来ているのに、その配置に対応する「1歳児配置改善加算」の取得率は47.1%にとどまります。つまり、配置自体はすでに手厚くしている施設の半分近くが、加算を取りこぼしている計算になります。理由を資料でたどると、加算の要件(処遇改善等加算区分1〜3の全取得・業務でのICT活用・職員の平均経験年数10年以上)のうち、未取得施設が最も満たせていないのはICT活用の要件で、未取得施設の52.7%がここでつまずいています。求人票の「1歳児は少人数担当」という表記だけを見ていると、その手厚さが賃金や加算にきちんと変換されているかまでは分かりません。配置の手厚さと、加算・処遇への反映は別の話として確認する必要があります。

ここは正直に。今回の数字は全国集計であり、個々の園のばらつきはこの平均より大きいはずです。また4・5歳児の「25:1」、3歳児の「15:1」はいずれも経過措置付きの基準で、当分の間(3歳児は令和9年度末まで)は従前の基準で運営する施設が残ることも制度上認められています。求人票や園の説明で配置基準に触れる際は、「基準を満たしているか」「経過措置の範囲で運営しているか」を分けて聞いてみるとよさそうです。

関連記事

参考データ(出典)
・こども家庭庁「保育提供体制の強化(職員配置基準の改善等)」基礎資料(令和8年3月版)掲載の「特定教育・保育施設における職員の配置改善実態調査の結果について(概要)」(令和7年7月1日時点、調査実施:令和7年9月中旬〜11月下旬) https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/e4b817c9-5282-4ccc-b0d5-ce15d7b5018c/4514ac13/20260401_policies_hoiku_206.pdf
・こども家庭庁「保育政策」ページ(配置基準関連資料の掲載元) https://www.cfa.go.jp/policies/hoiku/
※本文中の数値は上記公的資料に基づく概況です。最新の詳細は各公式資料をご確認ください。