保育士登録者数、累計199万人に——増加ペースは鈍化傾向
官公庁の発表を、公表資料まで遡って確認する週次コラムです。今週(8月10日〜16日)は、こども家庭庁・厚生労働省の発表を確認しましたが、保育士・保育所の制度に直接関わる新しい発表は見当たりませんでした。代わりに、こども家庭庁が公表している「保育士登録者数等(男女別)」の最新値(令和8年4月1日時点)を読み解きます。
今週の動き
8月10日〜16日の期間、こども家庭庁・厚生労働省の報道発表・審議会情報を確認しましたが、保育士・保育所の制度に直接関わる新しい発表はありませんでした。
所感
保育士登録者数の累計は、令和8年4月1日時点で1,989,966人。前年(令和7年4月1日・1,947,690人)から42,276人増えました。ただしこの増加数を1年前の伸び(令和6年4月1日から令和7年4月1日の49,671人増)と比べると、増加ペース自体は鈍化しています。
保育士登録者数の推移(各年4月1日・累計)
- 令和6年4月1日:1,898,019人(男98,676人・女1,799,343人)
- 令和7年4月1日:1,947,690人(男102,470人・女1,845,220人)|前年から+49,671人
- 令和8年4月1日:1,989,966人(男105,933人・女1,884,033人)|前年から+42,276人
出典:こども家庭庁「保育士登録者数等(男女別)」(各年4月1日時点の累計登録者数・登録事務処理センターへの聞き取りにより作成)
男女比を見ると、女性が9割超を占める構造は変わりませんが、男性の割合は令和6年4月1日の5.20%→令和7年4月1日の5.26%→令和8年4月1日の5.32%と、毎年わずかに上昇しています。同じ資料に載る「登録取消者累計」(都道府県が児童福祉法に基づき登録を取り消した数)は令和8年4月1日時点で251人にとどまり、登録者数の増減にはほとんど影響していません。
ここは正直に。今回の資料は令和8年4月1日時点の累計登録者数のみで、同じ時点の従事者数(実際に施設で働く人数)は掲載されていません。従事者数は調査の実施時期・集計方法が異なる別の統計(厚生労働省「社会福祉施設等調査」など)に基づくため、この記事の数字とそのまま差し引きして「潜在保育士は何万人」と計算することはしていません。年ごとの増加ペースも今回の2年分の比較だけでは趨勢として断定できず、今後の公表も引き続き確認が必要です。
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参考データ(出典)
・こども家庭庁「保育士登録者数等(男女別)」(各年4月1日時点の累計登録者数) https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/e4b817c9-5282-4ccc-b0d5-ce15d7b5018c/f42045d3/20260603_policies_hoiku_236.pdf
・こども家庭庁「保育」政策ページ(資料掲載元) https://www.cfa.go.jp/policies/hoiku/
※本文中の数値は上記公的資料に基づく概況です。最新の詳細は各公式資料をご確認ください。
・こども家庭庁「保育士登録者数等(男女別)」(各年4月1日時点の累計登録者数) https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/e4b817c9-5282-4ccc-b0d5-ce15d7b5018c/f42045d3/20260603_policies_hoiku_236.pdf
・こども家庭庁「保育」政策ページ(資料掲載元) https://www.cfa.go.jp/policies/hoiku/
※本文中の数値は上記公的資料に基づく概況です。最新の詳細は各公式資料をご確認ください。
この統計は、保育士資格を取得して登録した人を毎年足し合わせていく累計の数字です。差し引かれるのは、都道府県が登録を取り消した人(令和8年4月1日時点で累計251人)だけ。結婚・出産・転職で現場を離れた人も、資格を取ってから一度も就職していない人も、登録が取り消されない限りこの199万人の中に残り続けます。つまり「保育士登録者が増えている=保育の現場で働く人が増えている」とは限りません。実際に施設で働く人数(従事者数)との差=いわゆる潜在保育士の規模は、潜在保育士とは?資格を持つ115万人で別の一次資料(令和5年時点)から整理しているので、あわせて読むと数字の全体像がつかみやすいと思います。求人票を見るときも、「有資格者が多い」と「応募が来やすい」は別の話として分けて考えるのが安全です。